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リアルタイムフィードバックとは?メリット・デメリット・事例・注意点まで基本を全て解説!

2022-10-25
By
Kengo Mori
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近年、ビジネス環境は凄い早さで変化しています。
そんななか、複雑かつ不確実性の高い現代社会において、時代に合った新しい人事評価制度が求められています。
そこで今世界的に注目されている評価制度が、リアルタイムフィードバックシステムです。

本記事ではリアルタイムフィードバックシステムのメリットやデメリット・事例や注意点まで、リアルタイムフィードバックの基本となるものをわかりやすく解説していきます。


リアルタイムフィードバックについて知りたい方は、ぜひ最後まで読んでいただければと思います!

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リアルタイムフィードバックシステムとは?

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リアルタイムフィードバックシステムとは、従来の半年から1年ごとに行われる評価制度とは異なり、社員の行動・評価を短い期間で行う評価制度のことを言います。

変化の激しい現代において、従来の評価制度のやり方では目標と現状がずれてしまう危険性が高いです。
さらに振り返るときには記憶が曖昧なため、適切なフィードバックを行うことができず、社員の評価への不満が生じてしまいます。
このような評価制度を改善すべく、リアルタイムフィードバックシステムを導入する企業が近年増えています。

リアルタイムフィードバックシステムをスムーズに運営できるようなツールやサービスまで登場してきていますので、導入していく企業が今後も加速していくことは明白です。

リアルタイムフィードバックシステムのメリット

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グローバル企業で取り入れられているリアルタイムフィードバックシステムのメリットについてご紹介していきます。

リアルタイムフィードバックシステムのメリット①|フィードバックの効果が高い

リアルタイムでフィードバックを行うため、記憶が鮮明で、より具体的なアドバイスをすることができます。
社員は「何をどのように改善すれば良いのか?」というところが理解できるため、適切な改善行動をし、結果につながりやすくなります。
リアルタイムフィードバックシステムのメリット②|人事評価の納得感が高い

頻繁にフィードバックをすることによって、日頃からのコミュニケーションが円滑に取れ、適切かつ納得感の高い人事評価につながります。
従来の半年〜1年ごとの評価制度ですと、コミュニケーション不足が否めません。
納得感の本質は、「何を言うか?」よりも「誰が言うか?」です。

日頃からコミュニケーションが取れている管理職から言われるアドバイスを社員が納得して聞けるのは、「日頃から自分のことを見てくれている」という心情に起因します。
人間心理から見ても正しい評価システムと言えます。
リアルタイムフィードバックシステムのメリット③|柔軟な軌道修正ができる

変化の激しい現代における、企業自体の目標の変化、戦略の変化にも柔軟に対応することが可能になります。
市場や競合他社の動きが変化し、方向転換しなければいけない場面も少なくありません。

そんな時でも日頃から社員とコミュニケーションが取れていることによって、社員が会社の方針への理解をした上で、業務内容の軌道修正をすることができます。
リアルタイムフィードバックシステムのメリット④|管理職側の負担軽減

従来の評価制度ですと、半年〜1年ごとの評価をまとめてするため、膨大な量の情報を処理する管理職の負担が非常に大きかったです。
リアルタイムフィードバックシステムによって、管理職側は記憶が鮮明なうちにまとめ、社員にフィードバックする作業だけになります。

抱えている社員が多い管理職の負担が減らせるのも大きなメリットのひとつと言えます。

リアルタイムフィードバックを導入することによって、企業の売り上げ向上や社員の離職率低下が期待できます。
風通しの良い環境作りは、働き方が多様化した現代においては特に重要となります。

リアルタイムフィードバックシステムのデメリット

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リアルタイムフィードバックシステムのデメリット①|組織の弱体化を招く恐れがある

リアルタイムフィードバックシステムはコミュニケーションの総量が増えるため、人事配置をミスしてしまうと組織の弱体化につながる可能性があります。

管理職と社員の相性が悪いと、頻繁なフィードバックやコミュニケーションが多大なストレスになり、裏目に出てしまいます。
そのため、従来の評価制度以上に人事配置は考慮する必要があります。
リアルタイムフィードバックシステムのデメリット②|間違ったツールを選択すると経営を圧迫する

リアルタイムフィードバックに関するツールは、社員数が多いと莫大な費用がかかるケースがあります。
そのためシステムを導入する目的を明確にしないと、利用する意味を社員に正しく伝えることができないため、結果に反映されません。
最悪なケースだと、莫大な費用だけ掛かってしまい、効果を得られず経営を圧迫することになります。

そうならないためにも、社内の問題を可視化し、その問題を解決してくれるツールを選ぶことが大事です。費用対効果をより高くできるように準備した上でツールを有効活用していきましょう。

リアルタイムフィードバックシステムは時代に合った評価制度ですが、闇雲に「トレンドだから」「グローバル企業が取り入れているから」という理由だけで取り入れるのは危険です。

リアルタイムフィードバックシステムを取り入れることによって、組織が活性化するような準備と仕組み作りは必須です。

リアルタイムフィードバックシステムの運用時の注意点

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ここからは、リアルタイムフィードバックシステムを実際に導入するときの注意点についてご紹介していきます。

リアルタイムフィードバックシステム運用時の注意点①|管理職のスキル向上

効果的なフィードバックを行うためには、管理職のコーチングや傾聴スキルの向上が必須です。
なぜかと言うと、フィードバックの回数を上げることが目的ではなく、フィードバックの質を高め、結果につなげることが目的だからです。
そのため、管理職に対する研修を取り入れて、教育制度を高めていく必要があります。
リアルタイムフィードバックシステム運用時の注意点②|社員を主役に考える

リアルタイムフィードバックシステムの根底には、社員個人の成長が企業の成長になるという考えがあります。
そのため、管理職は社員の成長を考えて日頃からコミュニケーションを取る必要があります。
興味を持って接していたら気付きが生まれるので、結果的に社員個人の結果や企業の結果につながります。
リアルタイムフィードバックシステム運用時の注意点③|管理職が積極的にツールを使う

リアルタイムフィードバックシステムを導入して、工数が増えてしまっては意味が無いので、便利なツールを管理職が積極的に使っていきましょう。
若手の社員は新しいツールに対して比較的抵抗感なく使うことができますが、管理職になると新しいツールに対して抵抗感を感じる人は少なくありません。
組織の生産性向上のためには管理職側の柔軟性が求められます。

リアルタイムフィードバックシステムの実施事例

最後に、実際にリアルタイムフィードバックシステムを実施して、改善した企業事例をご紹介します。

リアルタイムフィードバックシステムの実施事例①|AdobeのCheck-In制度

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従来のAdobeの評価制度は上位20%にボーナス支給、下位10%は解雇というシステムでした。
その結果、社員は毎年解雇に怯え、管理職は解雇する社員を決めなければならず、社員だけでなく管理職にとっても負担が大きい制度でした。

しかしここから現在は評価制度を一新し、四半期ごとに管理職と部下が話し合う体系になりました。
これにより管理職が一方的に評価をするのではなく、社員からも管理職に意見を言うことができます。

その結果、社員の自主退職の割合が3割減少し、社員満足度が高まっています。

リアルタイムフィードバックシステムの実施事例②|株式会社フィードフォース

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同社は、以前は半年に1度の人事評価制度でしたが、仕事の成果と評価のタイミングに大きなずれが生じてしまうため、「Unipos」というリアルタイムフィードバックシステムを導入しました。

Uniposは社員同士がリアルタイムにお互いのフィードバックと少額の成果給を送ることができます。
社員同士が他の人の良い行動を発見したら、その都度称え合うことができます。

Uniposで激励のメッセージをもらうと、「もっと貢献したい!」という気持ちになり、人としての誠実さや社員同士の信頼関係がさらに強くなります。
また、管理職と社員の1対1のミーティングを2週間ごとに行い、社員のパーフォーマンス向上にもつながっています。

リアルタイムフィードバックツールを活用することによって、褒め合う文化と社員同士の信頼関係を強くし、売り上げアップにつなげています。

リアルタイムフィードバックシステムの実施事例③|JPモルガン

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大手の金融サービス企業のJPモルガンは、年1回の評価制度を廃止し、「Insight360」というリアルタイムフィードバックソフトを導入しました。

「Insight360」を使用することにより、会議やプロジェクト終了後にマネージャーは即座に社員の評価を得ることができ、社員もマネージャーや同僚から即座に評価を得ることができます。
これによって、終わったばかりの会議やプロジェクトでの自らの仕事が他の社員からどう映ったか意見を聞けるようになり、改善のスピードが上がります。

「チームワーク」「リスク管理」「顧客への注力」「業績」の4つの項目で評価を行います。
今後はスマートフォンなどのモバイル端末やパソコンから進捗度をはかることができるソフトも導入予定です。

JPモルガンでは社員同士が気楽にフィードバックを求めあったり、受け取り合ったりする企業風土があります。
フィードバックは社員の日常に溶け込み、お互いを高め合う習慣に結びついています。

まとめ

リアルタイムフィードバックシステムの基本的な知識から具体的な導入時のポイントや事例についてご紹介してきました。

リアルタイムフィードバックシステムは正しく運用すれば企業の業績アップだけではなく、社員の満足度アップにもつながります。
企業、社員、お客様三方良しの構図をつくることができるシステムなので、ぜひ取り入れてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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